インデックス投資の出口戦略!お金が半永久的に増えつつづける4%ルールについて解説


インデックス投資で資産を増やせたとしても、取り崩し始めたらなくならない?

4%ルールを活用して資産を切り崩せば比較的安心ですよ!
現役で働く人の中には、先の見えない老後に不安を抱えている人もいるでしょう。
問題の数々
- 老後2,000万円問題
- 30年以上も上がらない賃金
- 年々増え続ける社会保険料
特に老後は「10年後も20年後もこの仕事を続けられるのかな?」と感じるほど、体力や気力の低下で稼ぐ力は弱くなります。
そんな状況で貯蓄を切り崩す生活が待っていると考えると不安は増すばかり。
ですが、もし退職後もあなたの資産が勝手に増え続けるとしたら?

そんな夢みたいな方法あるの?
多くの人が抱える老後のお金の不安を解決する手段が、インデックス投資の4%ルールです。
インデックス投資の4%ルールは、長い投資の歴史の中で実績を重ねてきました。資産を最高効率で運用しつつ、退職後も安定した収入源を生み出せる可能性が高い手法です。
そこで、本記事ではインデックス投資の4%ルールについて解説します。
実は私はインデックス投資のメリットや4%ルールについて知ったことをきっかけに、夫婦で長期的なインデックス投資に取り組んでいるひとりです。
ぜひ最後まで読んで、インデックス投資の4%ルールが資産残高が目減りする老後の不安から救ってくれることを学んでください!
インデックス投資の出口戦略である4%ルールとは?

インデックス投資の出口戦略戦力である4%ルールとは、インデックス投資で増やした資産をいかに上手に取り崩しながら長持ちさせるかという考え方です。
インデックス投資の4%ルール
- 引退しても資産運用は続ける
- 毎年4%ずつ引き出す
こうすると、25年たってもお金が残っているばかりか、むしろ引退時より増えている可能性すらあります。
つまり、インデックス投資で1000万円の資産を築いた人は、毎年40万円ずつ取り崩せば半永久的に資産が目減りしないということです。

お金の永久機関!?欲しい!

働かなくても生きていける老後、最高!
4%ルールを実践する人は豊かな老後を送り、知らない人は日々預金額が目減りする恐怖と戦いながら、金銭的に苦しい老後を強いられる可能性が高くなります。
ただし4%ルールは2つあるので注意が必要です。さらに見落としてはいけない前提条件もいくつかあります。
インデックス投資の4%ルールには2つの種類がある

4%ルールの取り崩し方には次の2つの種類があります。
- パターン①:引退時の資産から定額で4%を取り崩す
- パターン②:毎年の資産残高から定率で4%を取り崩す
まずはそれぞれの取り崩し方の違いについて理解しましょう。
パターン①:引退時の資産から定額で4%を取り崩す
一つ目は、引退時の資産から定額で4%を取り崩すパターンです。
例えば、60歳の引退時に3000万円の資産があると想定した場合、資産を取り崩すイメージは次のとおりです。
- 1年目:3000万円×4%=120万円の取り崩し
- 2年目:3000万円×4%=120万円の取り崩し
- 3年目以降も上記を繰り返す
つまり、毎年の資産額がいくらかに関わらず、引退した時の資産を基準に取り崩し額が決まるということです。

でも取り崩していくわけだから資産残高はそのうちゼロになるんじゃないの?

資産運用しながら4%ルールで取り崩すとそうはならないんです!
1998年に米国のトリニティ大学の教授が「トリニティ・スタディ」という研究結果を発表しました。
トリニティ・スタディは1926年〜1995年の70年間を対象として、株式50%と債券50%のポートフォリオを想定し、毎年4%ずつ取り崩したときの資産の残高を研究したものです。
すると驚きの結果が!
お金に秘められたバグ
- 30年後に資産が残っている確率は96%
- 多くのシナリオで資産残高が3000万円より増える
つまり、経済が成長して資産が毎年4%以上増え続けるから、毎年4%取り崩しても資産額は減らないということです。

しかもどの30年を切り取っても、というのがポイントです!

でも1926年〜1995年ってちょっと古い情報じゃない?今でも通用するの?

研究結果がアップデートされて4%ルールの有効性は再度証明されました!
2018年の研究結果により、2000年初頭のITバブルや2008年のリーマンショックなど、最新の暴落相場の影響を加味しても、4%ルールは健在であることが証明されました。
盲信し過ぎるのは危険ですが、トリニティ・スタディは信頼度の高い研究結果といえそうです。
パターン②:毎年の資産残高から定率で4%を取り崩す
二つ目のパターンは、引退時の資産ではなく毎年の資産残高から4%を定率で取り崩す方法です。
こちらは「ウォール街のランダム・ウォーカー」という書籍で紹介された方法です。
書籍では、株式と債券をそれぞれ50%ずつでポートフォリオを組むことを想定しており、期待リターンはそれぞれ次のとおりです。
- 株式:7%
- 債券:4%
50%ずつポートフォリオに組み込むため、資産運用の期待リターンは5.5%程度です。

あれ?じゃあ5.5%ずつ取り崩してもOKじゃない?

残念!お金の価値が目減りするインフレ率を考慮する必要があるんです。
インフレが進むほど、お金の価値は下がります。
つまり、1.5%のインフレ率を考慮すると実質的なリターンは5.5%から1.5%を引き、4%となるため、毎年4%ずつ取り崩しても資産残高は減らないとされています。
パターン①の定額で取り崩す場合と異なる点は、定率なため毎年の取り崩し額が異なる点です。
景気がよくて資産が増えた年は多めに取り崩せますが、暴落した年は取り崩し額が少なくなります。

なるほど!定率だから額が一定じゃないのね!

同じ4%でも定額と定率で取り崩す違いが理解できればOKです。
4%ルールの前提条件となる投資対象は2つ

4%ルールを実現するためには何にでも投資していいわけではありません。
4%ルールが有効となる前提の投資対象は、米国株と米国債券のファンドです。
4%ルールが有効となる組み合わせ
- 米国株:S&P500連動のファンド
→VOO
→IVV - 米国債券:高格付け社債に投資するファンドの例
→BND
→AGG
4%ルールは米国株のS&P500と債券に50%ずつ投資して、毎年4%ずつ取り崩しても資金が枯渇しない可能性が極めて高いというものです。
そのため、上記の優良なファンドを選定して、ポートフォリオを構築するとよいでしょう。

債券ってなんだっけ?

債券は投資家が国や地方自治体にお金を貸して受け取る借用書のようなものニャン!
債券は保有している間、利子(インカムゲイン)を受け取れる金融商品です。
暴落相場に強く、値動きのリスクも少ないため、大きく値上がりはしませんが低リスクで安定して利子所得を受け取れるメリットがあります。
株が暴落した際は、債券が値上がりするという相関関係にあり、半分ずつ保有すれば金融資産が一気に値下がりするリスクに備える守りの資産として、ポートフォリオに組み込まれています。
なお、S&P500連動のインデックスファンドについては、こちらの記事でも解説しているので、よければチェックしてみて下さい。
しかし、4%ルールはあくまでも過去の実験結果であり、今後の未来を保証するものではない点は理解しておきましょう。
ちなみに私は米国を投資対象に資産運用をおこなっていますが、次の理由によりポートフォリオには一切債券を組み込んでいません。
- 30代と若く積極的ににリスクを取れる
- 株が暴落するリスクより値上がりする可能性を信じている
債券は株式ほど期待利回りが高くないため、若いうちは積極的にリスクをとり、老後が近づくにつれて債券の割合を増やしていく予定です。

お金を増やしたい若い人に債券はあっていないってことかしら?

リスクを取れる若い人は株式の比率を増やしつつ、稼ぐ力を伸ばすのも一案ですよ。
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率直に言って伝統的なインデックス投資をして、今回ご紹介した4%ルールを実践に移せる人は読んでくれた人の10%にも満たないでしょう。

失礼なこと言わないでよ!

何か理由があるんじゃニャイかな?
実践する人が少ないであろう、その理由はズバリ知識不足です。学びに終わりはありません。
例えば、今回のインデックス投資の4%ルールは暴落時もガチホしなくてはいけません。
暴落時にブレることなく自分の投資戦略を貫くのは思った以上にハードルが高いのを投資初心者は知りません。本能的に投げ売りしたくなるのを理性で抑え込むのは至難の業です。
言い換えれば、思考の訓練を日頃から行っていれば暴落時で周りがパニックに陥ってるときでも冷静さを保ち、流されることなくゴールにたどり着けるでしょう。学ぶことを辞めた人から脱落するとも言えます。
ここではあなたのマネーリテラシーの成長を加速させて知性豊かで優れた判断力の持ち主にしてくれるコンテンツを紹介します。
- ウォール街のランダム・ウォーカー
- ぼくたちに、もうモノは必要ない。 - 断捨離からミニマリストへ –
- ウルフ・オブ・ウォールストリート
順番に紹介します。
ウォール街のランダム・ウォーカー
インデックス投資の4%ルールが有効でも、挫折してしまう人は他の投資手法に目移りしてしまいがちです。

だって地味だもん。時間もかかるし…。

投資は派手さを競うゲームじゃニャイよ!
20年以上の投資期間を確保して、年利約3〜7%のパフォーマンスに不満を覚える人は少なくありません。
もしあなたも
- インデックス投資よりもパフォーマンスが良さそうな投資手法を選びたい
- 長い時間をかけないと資産が増えないインデックス投資に不満がある
- SNSで見かけるような凄腕投資家のような投資をしたい
こう思ったことがあり、心が揺らぐようならウォール街のランダム・ウォーカーを読まないと致命傷を負うかもしれません。
ウォール街のランダム・ウォーカーは、他の投資手法がインデックス投資に比べてどれだけ劣っているかをデータで教えてくれます。

データとか無理!

本当にお金に困らない人生を送りたいの?理解できニャイ…。

グラフや表が多いので視覚的に理解できるから安心してください!
インデックス投資以外の手法がどれだけポンコツかを知れば、迷うこともなくなり、無理せず着実に目標を達成できるようになるでしょう。
ぼくたちに、もうモノは必要ない。 - 断捨離からミニマリストへ –
インデックス投資の4%ルールを実現させるための極意のひとつは、徹底した資金管理です。
毎月決まった金額を淡々と積み立て続けることに不安を覚える人は少なくありません。

実質賃金は減るのに、欲しい物は増えるんだから仕方ないじゃん!

僕はご飯と雨風しのげる家さえあれば幸せニャンだけど…。
現代は物が溢れかえっており、企業は半ば強引に購買意欲を刺激して売ろうとしてきます。
この流れに身を任せると必要のないものばかり増え、無理して働くことのない未来を運んできてくれる投資の種銭は減っていく一方です。
そこで見直したいのが「物との関係性」です。
資金管理のコツは細かい節約テクニックではありません。
他人の目を気にせず、自分の好きなことにはお金は使い、興味のないものには使わない。これだけと言っても過言ではありません。
- がんばって働いているのに月末はいつもカツカツ…
- 投資をしたいのにお金を用意できない自分が恥ずかしい…
- 愛する家族のためにも投資をしたいけどお金がない…
ひとつでも当てはまるなら、ぼくたちに、もうモノは必要ない。 - 断捨離からミニマリストへ – を読むとお金の奴隷のような状態から脱出できる方法を学べるでしょう。
ウルフ・オブ・ウォールストリート
繰り返しになりますが、インデックス投資は時間を味方につけてコツコツとお金を積み立てる投資手法です。
つまり、途中でやめてはいけません。最初に決めた成長した資産を取り崩すその日が来るまでひたすら買い続けます。

もう十分わかったわよ!

話は最後まで聴こうよ…。
しかし、人は欲望に弱い生き物です。
もしあなたが、こんな風に思ったことがあるなら、あなたも自分の欲に負けるかもしれません。
- 株価が絶好調だから、ちょっとくらい贅沢してもいいよね?
- 調子がいいから少し取り崩して生活費の足しにしようかな?
未来に使うはずのお金を作っているのに、目先の誘惑に負けて資産を取り崩してしまう人は少なくありません。
自分で決めたルールを守れない。これは資産形成に失敗しがちな人の特徴です。
言い換えれば欲に負けなければ、資産形成は成功したも同然です。

どうすればいいの!?

高そうなバッグ買おうとしてたの知ってるニャン…。
簡単な方法は、自らの欲を押さえきれずに破滅した人を知ることです。そんな人は身近にはそういないでしょうが、歴史を振り返ると枚挙にいとまがありません。
ウルフ・オブ・ウォールストリートもそのひとつです。
株の仲介人として働き始め、短期間で莫大な財産を築くも、己の欲に負けて全てをなくす男の生き様から「身の丈に合わない生活は身を滅ぼすだけだ」と学びました。
お金の奴隷ではなく、お金の主人になりたい人は見てみてください。
ウルフ・オブ・ウォールストリートを無料視聴できる動画配信サービス(VOD)
配信サービス | 配信状況 | 視聴・お試し期間 |
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※本ページの情報は2024年1月時点のものです。最新の配信状況は、公式サイトでご確認ください。
まとめ 4%ルールを活用した出口戦略でお金に困らない老後を実現しよう
本記事ではインデックス投資の4%ルールについて解説してきました。
4%ルールは資産残高の4%を毎年一定取り崩せば、理論上はお金が減らずに半永久的に生活費を生み出せる仕組みです。
なお、4%ルールには次の2パターンが存在します。
- パターン①:引退時の資産から定額で4%を取り崩す
- パターン②:毎年の資産残高から定率で4%を取り崩す
数十年かけて貯めた大切な資産は必ず取り崩すタイミングがきます。
その際、4%ルールを知らない人は、いつか資産を枯渇させてしまう日がくるでしょう。
一方、4%ルールを学び、ルールに則って取り崩しを行えば、資産残高が目減りする不安を抱えることなく豊かな老後を送れる可能性が高くなります。
ぜひ、資産運用の出口戦略として覚えておいてください。
なお、本記事で紹介した株式や債券を購入するには、証券口座の開設が必須です。まずは、証券口座だけでも開設しておきましょう。
おすすめは手数料が安く、使い勝手のよいネット証券です。
- SBI証券
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