産休・育休中の社会保険料はどうなる?免除期間・金額・手続きをFPが解説
産休・育休中の社会保険料は全額免除される

産休・育休に入ると、毎月給与から引かれていた社会保険料がかからなくなります。
これは、出産・育児中の経済的な負担を軽くし、安心して育児に専念できるよう設けられた制度です。
ここでは、社会保険料の免除制度の概要を、
- 免除対象となる人の条件
- 免除される社会保険料一覧
- 社会保険料が免除される期間
- 将来の年金額への影響
の順に、くわしく解説します。
免除対象となる人の条件
社会保険料が全額免除されるのは、勤務先の社会保険に加入している方です。パートや契約社員など、雇用形態は問いません。
具体的な条件は次の3つです。
- 健康保険・厚生年金保険の被保険者であること
- 産前産後休業、または3歳未満の子を養育するための育児休業を取得していること
- 会社を通じて年金事務所へ申し出ていること
「私は対象なのかな?」と思ったら、まずは給与明細を確認してみましょう。給与から健康保険料と厚生年金保険料が天引きされていれば、基本的には社会保険に加入しています。
わからない場合は、勤務先の人事・総務担当者に確認すると安心です。
免除される社会保険料一覧
社会保険料といわれても、「何が免除されるの?」とイメージしにくいですよね。ここでは、社会保険料の中身について確認します。
産休・育休中に免除される社会保険料は次の4つです。
| 社会保険料 | 何のためのお金? |
|---|---|
| 健康保険料 | 病気やケガをしたときの医療費を支えるため |
| 厚生年金保険料 | 将来受け取る年金のため |
| 介護保険料(40歳以上) | 介護サービスを支えるため |
| 子ども・子育て支援金 | 少子化対策や子育て支援の財源に充てるため |
2026年4月からは、子ども・子育て支援金の徴収が新しく始まりましたが、産休・育休中はこの支援金も免除の対象です。
一方で、住民税や社宅費、組合費、団体保険料などは免除されません。
私も「休業中は給与天引きが全部なくなるのかな」と思っていました。しかし、会社から住民税や組合費の振込依頼が届き、「まだ支払いがあるんだ…」と焦った記憶があります。
社会保険料が免除される期間
社会保険料の免除は、日割りではなく月単位で決まるため、復帰日が1日違うだけで、1か月分の社会保険料が変わることもあります。
免除期間のルールは次のとおりです。
- 産休・育休を開始した月から免除が始まる
- 終了日の翌日が属する月の前月まで免除される
- 産休の対象期間は、出産予定日以前42日(多胎妊娠は98日)から出産日後56日まで
- 育休の開始月は、同じ月に14日以上取得していれば、その月も免除される
少しわかりにくいので、具体例でみてみましょう。
| ケース | 産休・育休の流れ | 社会保険料はどうなる? |
|---|---|---|
| 産休のみ取得 | 産休:3月31日〜6月26日 | 3月分〜4月分まで免除 |
| 産休+育休(基本) | 産休:3月1日〜6月26日 育休:6月27日〜翌年4月30日 | 3月分〜翌年4月分まで免除 |
| 産休+育休(復帰が1日早い) | 産休:3月1日〜6月26日 育休:6月27日〜翌年4月29日 | 3月分〜翌年3月分まで免除 |
| 短期育休(育休14日) | 育休:6月1日〜6月14日 | 6月分が免除 |

実際は月末まで育休を取得し、翌月1日に復帰するケースが多いため、ルールを細かく覚える必要はありません。
月途中で復帰する予定がある場合だけ、勤務先へ社会保険料の扱いを確認しておくと安心です。
将来の年金額への影響
「払っていない期間があると、もらえる年金が減るのでは?」という心配もありますよね。
でも、大丈夫です。
日本年金機構は、この免除期間について「将来、被保険者の年金額を計算する際は、保険料を納めた期間として扱われ」ると明記しています。
産休・育休中は社会保険料を払わなくても、払ったものとして数えてもらえるため年金額は減りません。








