RL360とは?契約した私が仕組み・手数料・2026年の金融庁警告まで解説
「RL360、契約したままだけど、これで大丈夫なんだろうか…」
「金融庁の警告が出たらしい。自分の積立はどうなるのか…」
2026年5月15日、関東財務局がRL360に警告を出したため、このように不安になった方は少なくないはず。
何を隠そう私もRL360の契約者のひとり。気持ちはわかります。ここは慌てずにRL360の実態を知りましょう。そうすれば次に何をすればいいかは自然と見えてきます。
そこで今回は、以下の3つをわかりやすく解説します。
- RL360の概要
- RL360の実際のパフォーマンス
- 契約している人が今からできること
知人が主催したセミナーに参加して、見事にRL360に手を出してしまった私の視点で解説するので、「本当のところ、RL360ってどうなの?続ける価値あるの?解約したほうがいいの?」と悩んでいる人はぜひ最後までお読みください。
読み終えるころには、続けるかやめるかを、自分で判断できるようになります。
RL360とは?【マン島の保険会社が売る海外積立投資】

まずは、RL360の正体をはっきりさせます。
自分がどんな会社から何を買ったのかを知らないままだと、同じことをまた繰り返すからです。
私は10年ほど、自分が何を買ったのか把握していませんでした。その代償は、この記事の後半で数字にして出します。
RL360とは?
マン島にある保険会社と、その会社が売っている海外積立型の投資商品のことです。
ただし今、日本に住んでいる人は買えません。日本居住者向けの新規受付は終了したと、複数の代理店が公表しています。
背景にあるのが、関東財務局の警告です。
日本の登録を受けないまま、日本の投資家から資金を集めて運用していたためでした。
平たく言えば、無免許運転のようなものです。
ただし警告は、すでにある契約を無効にしたり、資産を凍結したりするものではありません。積立を続けている人の契約は、そのまま有効です。
RL360を運営している会社
1861年創業、英国の名門。勧誘の場で、よくこう説明されます。私も似たようなことを言われました。
別の会社の歴史です。
1861年に創業したのはロイヤルロンドンという英国の相互保険会社です。その傘下の2社が合併してRoyal London 360°が生まれたのが2009年。
2013年に経営陣による買収でロイヤルロンドンから離れ、社名をRL360に変えました。今の親会社はIFGLという投資グループです。
RL360の公式サイトを見ても、1861年という数字もロイヤルロンドンの名前も出てきません。
正式名称はRL360 Insurance Company Limited。マン島のダグラスに登記され、マン島金融サービス庁の認可を受けています。日本の金融庁ではありません。
RL360が扱う3つの商品
投資向けの商品は、大きく3つあります。
- RSP:毎月積み立てるタイプ
- Oracle:まとまった資金を一度に預けるタイプ
- PIMS:同じく一括で、投資先の選択肢が広いタイプ
日本で問題になったのはRSPです。関東財務局が警告で名指ししたのも、この商品でした。私が契約したのもこれです。
毎月クレジットカードで積み立てればポイントも貯まる。そう言われて決めたことを覚えています。
貯まるのは積立額のせいぜい1%です。その裏でいくら引かれるのかは、一度も計算していません。
「この時ちゃんと計算していれば」と今も後悔しています。その理由は次の章で明らかになります。
RL360の仕組み【RSPはどうやってお金が動くのか】

毎月決まった額を、決めた年数だけ積み立てる。それだけの商品です。
最低は月280米ドルから、期間は5年以上。文字にすると、国内の証券会社でやる積立と同じに見えます。
似ているのは、ここまでです。
違うのは2つ。最初の2年をどう扱うかと、投資先を誰が決めるかです。この2つを知らずに契約したせいで、私は身動きが取れなくなりました。
最初の18〜24ヶ月は、やめても1円も戻らない
契約してから1年半から2年のあいだにやめると、払ったお金は戻ってきません。
この期間に払ったぶんは、設立ユニットという枠に入ります。この枠には年7.5%がかかり続け、さらに設立期間中に解約すると、この枠の価値はゼロとして扱われます。
契約した時点で、損が決まっているということです。
この期間の長さは積立年数で決まり、18ヶ月から24ヶ月のあいだです。自分の契約が何ヶ月かは、重要情報シートに書かれています。
ただし、契約書を受け取ってから30日以内なら解約できます。払ったお金は返ってきますが、投資先が値下がりしていれば、その分は差し引かれます。
では、設立期間が明ければ自由になるのでしょうか?残念ながら、なりません。
途中で解約すれば早期解約手数料がかかります。残っている年数が長いほど、引かれる割合は大きくなる。やめること自体はいつでもできますが、早くやめるほど手元に戻る額が減ります。
やめたほうがいいと分かっていても踏み切れない。
作った人は悪魔的天才だと個人的には思っています。
投資先を決める人に、あなたのお金から報酬が出る
あなたにRL360を勧めた人は、無報酬で動いていたわけではありません。あなたの積立金から報酬が出ています。
「そんなわけない!親切な人なんだ!」と思うかもしれませんが、気持ちは一旦脇において、お金の流れを整理しましょう。
- 商品を売るのはアドバイザー
- 投資先を提案するのもアドバイザー
- アドバイザーの報酬は積立金から払われる
あなたの利益と、助言する人の利益が、同じ方向を向かない利益相反状態です。
契約を取れれば報酬が入り、取れなければゼロ。自分がそんな世界線で生きていることを想像してみてください。
純粋な気持ちで目の前の消費者の利益を最大化する提案ができるでしょうか?
次の章で一体どれだけの手数料が抜かれていくのかを見ていきましょう。
RL360の手数料【何がいくら引かれるのか】

気になるRL360の手数料は、こうなっています。
- 設立手数料:月0.5%
- 管理手数料:月0.125%
- サービス手数料:月9.80米ドルから ※毎年上がる
- 投資アドバイザー報酬:任意 ※年1.0%まで
- 金融アドバイザー報酬:任意 ※年1.0%まで
- ファンド自体の運用管理費用:選んだファンドごとに別途
名前を6つに分けると、1つあたりは小さく見えます。よくできています。
年に直すと、最初の18〜24ヶ月に積み立てたお金には年7.5%。それ以降に積み立てたお金には年1.5%。ここに定額のサービス手数料と、アドバイザー報酬を付けていれば最大で年2%が乗ります。
設立手数料が何に使われるのかも、商品ガイドに書いてあります。RL360が負担した初期費用の回収であり、そこにはアドバイザーへ支払われるコミッションが含まれることがある、と。
あなたに勧めた人の報酬は、ここから出ています。
さて、月0.5%と言われても、重いのか軽いのか分かりませんよね。私も分かりませんでした。
そこで、オルカンと比べます。eMAXIS Slim全世界株式という投資信託の通称で、日本の積立の定番として名前が挙がる商品です。
同じ100万円を1年持ったとき、引かれるお金はこうなります。
オルカンは約578円。買うときの手数料も、売るときの手数料もありません。
RL360は、最初の18〜24ヶ月に積み立てたお金なら年に約92,640円。それ以降に積み立てたお金でも、年に約32,640円です。
578円と、92,640円。
では、積み立てを続けたら手数料は合計でいくらになるのか。

積み立てた元本は900万円。そのうち317万円が手数料で消えます。手元に残るのは583万円です。
25年間、毎月3万円を出し続けて、3分の1以上が自分のお金として残らない。そういう計算になります。
これは運用で増えた分を考えていない数字です。相場が良ければ、増えた分が手数料を上回ることもあります。ただ、増えても増えなくても、この手数料は引かれ続けます。
上の金額もおおよその数字です。実際の手数料はそのとき預けている金額にかかるので、多少ずれます。米ドル建ての手数料は1ドル150円で計算しました。
RL360のメリット・デメリット

ここまで読んでも、まだこう思っていませんか。
「それでも1つくらいは、良いところがあるはずだ」
私もそう思いたかったです。10年払い続けたものが全部無駄だったなんて、認めたくありませんでしたから。
売る側が挙げるメリットは7つあります。全部調べました。
契約者の得になるものは、1つもありませんでした。
| 売る側の説明 | 実際のところ |
|---|---|
| 通貨を7つから選べる | 契約後は一度も変更できない 日本で暮らすなら最後は円に戻す必要があり、為替の損得は全部自分持ち |
| 積立額の最大102%が投資に回る | 上乗せは多くても2% 年7.5%の手数料なら、約3ヶ月で消える |
| 契約初日にスターターボーナス | もらえるのは一部の人だけ 月4万6,500円以上×10年以上の契約が条件 年6%の手数料がかかる枠に入り、5年以内にやめると価値ゼロ |
| 満期にロイヤルティボーナス | 25年払い切って6.25%。年に直すと0.25%。 満期の資産額が900万円なら約56万円。同じ期間の手数料317万円の2割にも届かない |
| 多数のファンドから選べる | 通常は10本まで。選ぶのはアドバイザー 間に人が入る分だけ結果は目減りする |
| 亡くなったとき101%が支払われる | 保障ではない。自分の資産が1%増えて返ってくるだけ 保障が欲しいなら掛け捨ての生命保険が月数千円で数千万円を備える |
| 積立を最大2年止められる | 使えるのは最初の18〜24ヶ月を終えた人だけ |
売る側の説明だけを読めば、良い商品に見えます。私も契約前は、そちらしか知りませんでした。
しかし、同じことは、もっと安い方法でできます。
- 分散投資したい:低コストのインデックスファンドを買う
- 死亡時の保障が欲しい:掛け捨ての生命保険で備える
- 積立を強制したい:証券口座の自動引落機能を使う
これで足ります。RL360の出る幕はありません。
強いて擁護するなら、途中でやめると損をする縛りは、貯金が苦手な人の歯止めにはなります。ただ、縛られるためにお金を払う理由はありません。
貯金が続かないなら、先取り貯金のほうが確実です。私も浪費癖が治り、そこから資産がグングン増え始めました。
【RL360の運用実績】10年後に届いた報告書の中身

積立をやめてからも、運用報告書は届きます。この記事を書いている最中にも届きました。
ドキドキしながらメールを開封すると、こういう内容が飛び込んできました。

惨敗です。涙が出そうになりました。
市場がこれだけ好調だった期間に、この成績。ポンコツとしか言いようがありません。「プロに任せておけば、心強い?どこがやねん!」と毒づいたのは秘密です。
年ごとの成績も載っていました。2012年から2025年までの14年間で、指数に勝った年は5回だけ。残りの9年は負けています。
気になったのは、下落したときの成績です。
この運用方針には、変動率および下落リスクを最小限に押さえます、と書かれています。守りに強い、という説明です。
| 年 | 指数 | 私のポートフォリオ | 結果 |
|---|---|---|---|
| 2014年 | −0.68% | −1.41% | 0.73ポイント多く下落 |
| 2015年 | −8.08% | −7.01% | 1.07ポイント下落を抑えた |
| 2018年 | −9.78% | −11.41% | 1.63ポイント多く下落 |
| 2022年 | −19.63% | −21.02% | 1.39ポイント多く下落 |
4回のうち3回、指数より大きく下げています。守るはずの場面で、負けていました。弱すぎて涙が止まりません。
一体プロ(自称)は何を買っていたのか?

私の資産は、9本のファンドに分けられていました。アジアに関係するもので45%。全世界に広く投資するファンドは5%だけです。
裏切られたとは思いませんでした。
そもそも自分が何を買っているのかを知らず、世界に分散されているとも思っていなかったからです。プロがやるのだから間違いないだろう、としか考えていませんでした。
念のため書いておくと、この9本を選んだのはRL360ではありません。
私に商品を売ったアドバイザーです。さぞ儲けたことでしょう。悔しい。
RL360を契約している人が今すぐやる4ステップ

結論から言います。解約してください。
ここまで書いてきたとおり、持ち続ける理由が1つもないからです。
やることは4つ。順番にやれば、今日から動けます。
ただし、先に白状しておきます。私はまだ解約していません。その理由は、手順4に書きます。
手順1. 証券番号と設立期間の満了日を確認する
契約書類を引っ張り出してください。見るのは2つだけです。
- 証券番号
- 設立期間の満了日
証券番号は契約ごとに割り振られた番号です。これがないと、問い合わせも手続きもできません。
大事なのは2つ目です。設立期間の満了日。代理店の資料では初期口座と書かれていることもあります。
この日付で、戻ってくる金額が変わります。満了日前なら、解約しても戻るお金はありません。過ぎていれば、引き出せますし、解約すればいくらか戻ります。
書類が見つからなくても大丈夫です。次の手順で分かります。
手順2. 届いたメールに、解約したいと書いて返す
窓口を探す必要も、国際電話をかける必要もありません。受信箱にあるメールが、そのまま窓口です。
RL360からは、定期的にメールが届きます。その1通に返信して、解約したいと書く。それだけです。手続きに必要な情報は、向こうから送ってきます。
英語が不安なら、AIに訳させてください。日本語で書いた文章を英語にしてもらい、届いた英文は貼り付けて説明させる。ChatGPTでもClaudeでも、無料で使える範囲で足ります。ただし証券番号や口座番号は、伏せ字にしてから貼ってください。
ここで1つ、はっきり書いておきます。
あなたにRL360を売った人には、連絡しないでください。
営業マンにとっては一度売ったことがある相手は絶好のカモだからです。彼らは話すのが仕事です。身構えていても、こちらのペースにはなりません。近寄らないのが正解です。
さて、返信が来ます。読むと、道がいくつかあるように見えます。見えるだけです。
手順3. 引き止めの代案に乗らない
向こうは、解約以外の道を並べてきます。積立の休止。減額。
どちらも、契約は続きます。当然です。解約されたら、手数料が取れなくなりますから。
3つ並べます。
| 選ぶ道 | お金の動き | 手数料 |
|---|---|---|
| 減額する | 毎月の払込額が下がる | かかり続ける |
| 積立を休止する | 払わなくてよくなる。止めた分を後から払う必要はない | かかり続ける。サービス手数料は増額される |
| 解約する | 解約返戻金を受け取る。引かれる額は残り年数で変わる | 以後かからなくなる |
手数料が止まるのは、解約したときだけです。
私が選んだのは、真ん中でした。
商品ガイドには、最大2年まで止められると書かれています。ただし、2年を過ぎたら再開しなければならない、という記載はありません。私自身、止めてから2年以上経ちますが、再開を促す連絡は一度も来ていません。
止めたまま放置できてしまう、ということです。
そのあいだも手数料は引かれ続け、サービス手数料は増額されます。商品ガイド自身が、この選択肢は一時的な措置と考えるべきだと書いています。
積立を止めた時点で、損も止まったつもりでいました。止まっていたのは、私の積立だけです。
では、解約するといくら戻るのか。ここで私は、手を止めました。
手順4. 解約返戻金と、受け取り口座を確認する
今解約した場合にいくら戻るのか。この金額を解約返戻金といいます。引かれる割合は残っている年数で変わるので、契約書か、RL360が出す試算でしか分かりません。
なお、受け取ったお金に税金がかかるかどうかは、契約の内容や利益の有無で変わります。ここは断定できないので、税務署か税理士に確認してください。
金額が出たら、受け取れる状態かどうかを確認します。
私の場合、解約返戻金の受け取りには指定された銀行の口座が必要だと言われました。持っていませんでした。口座を作るところからです。
面倒でも、戻ってくる金額が大きいならやる価値はある。そう思って試算を見ました。
月5万円を24ヶ月。120万円積み立てて、戻るのは9万円ほど。
その9万円のために、銀行の窓口へ行って口座を開く。窓口に座れば、今度は銀行が別の商品を勧めてくるでしょう。
もう、うんざりでした。それで、手を止めたままにしています。
これが、冒頭で白状した理由です。手続きが止まったのではありません。私が動かなかっただけです。
真似しないでください。放っておいた日から今日まで、手数料は引かれ続けています。この記事を書きながら、時間を作って解約するかと思い始めています。脳のリソースが浮きますから。
あなたは、そうしないでください。今日できるのは手順1です。契約書類を探すところから始めてください。
それにしても、あまりにも消費者の資産形成に役に立たない商品ですね。
まとめ RL360の次は必ず出てくる!誰かにお金持ちにしてもらおうと思わないで!
今回は2026年5月15日、関東財務局が警告を出したRL360について、以下の3点を解説しました。
- RL360の概要
- RL360の実際のパフォーマンス
- 契約している人が今からできること
現在、日本居住者向けの新規受付は終了したとされています。しかし、消費者を食い物にする商品はこれからも登場します。すでに、以下の場所では営業マンが手ぐすね引いてカモを待ち構えています。
- 銀行の窓口
- 証券会社の窓口
- 無料の保険相談
ここで案内される商品は、売り手にとって利益になるものばかりと思っておいてちょうどよいくらいです。相手も商売。売ることしか考えてない悪い大人も少なくありません。
まずそんな場所に近寄るのはやめましょう。
今は自分でまともな金融商品を買える恵まれた時代です。
とはいえ、何を買えばいいのかわからない人もいるでしょう。実際に私が買っているものをまとめた記事も用意しました。余計な手数料を払い、貴重な時間を無駄にしたくない人は参考にしてみてください。








